制作
2025年
出演
岡澤邑/ひなた
脚本
月並ハイジ(GUIDANCE 鈴木康太)
サウンドクリエイター
中村和教
AIイラスト/動画編集
GUIDANCE 佐藤凜々香

ガイダンス「発」で「初」のポッドキャストを。第三弾

脚本をやっています、月並です。2025年10月よりポッドキャストにて音声ショートドラマが配信中です。「XYZ」と題しまして、「なにかの終わり」をテーマとした本シリーズ。ここでは、創作秘話としまして、物語の発端「ABC」を綴っていきます。

問題発生!「ショート」へどうつながる?「氷と背番号」

1作目 「ショート」な恋(短時間の恋)
2作目 「ショート」カット(髪を短くする話)
と続き、ショートの言葉遊びで4作行こう!と考えた著者。

行き着いたのは、野球の「ショート(遊撃手)」でした。

ショート(遊撃手)とは、野球の守備のポジションで、二塁ベースと三塁ベースの間で守る人のことです。語源はアメリカではショートストップ(打球を短く止める)からきており、日本では、戦況に応じて動き回る様が「遊撃隊」のようだ。ということで「遊撃手」と呼ぶようになったそうです。
(日本の野球用語ってランナーを「刺す」だったり、アウトを「死」と表現したり少し怖い言葉が多いですね)

よっしゃ!遊撃手で本を書こう!と思ったものの、なかなか音声ドラマでそこを表現するにはハードルが高いかもな、という問題が早速発生しました。(野球自体は金属バット、グローブに応援歌と音声ドラマにはもってこいの題材ではあります)

裏テーマに引っ張られてわかりづらくなるのならば、本末転倒なので音声だけで誰もが姿を思い浮かべやすい「ピッチャー」が主人公にすることとしました。
夏の終わり。エースのピッチャー。なんかこれだけで物語が膨らみそうな気がしますよねww

オーディオドラマは「音を摘む」作業

カキーン!と真芯を捉える金属バットの音。青い空へ消えていく白いボール。

舞台は決まった。というわけで。次に取り掛かったのは「物語を象徴するような音探し」でした。

試合に負けて最後の夏が終わったピッチャー。(私は高校球児の経験は全くないので)想像の中で何か良い音がしてないかなーと探してみます。普段聞き流していた生活音に意識を向けてみます。自分ではこの作業を勝手に「音を摘む」作業だと思っています。

部活。引退。夢の終わりの寂しさもあるかもしれない。毎日当たり前だった練習もしなくていい。当たり前だと思っていた日常にも必ず終わりがくる。という事実。そこにふと気づくキッカケになるような音……。高校生の青春を懸けた日々に「当たり前」に鳴っていて「意識」していなかった音。

「野球部の女子マネージャーが運んでくる氷の音(ドリンク)」がいいかなと思いました。

氷は、氷同士がぶつかり合うことで、はじめて音が鳴ります。ということは、「氷のガシャガシャ音」は登場人物が動いている姿も同時に視えるなと思ったのです。

ひとつの音で「キャラクター」や「温度」「動き・距離」が視えてくる。良い効果音が摘めたかなーと振り返ってみて思います。

最後に

今回は「音を摘むこと=音の発見」をテーマにオーディオドラマの楽しさの一部を話させていただきました。『XYZ』。まだまだ今後も作品は公開されていきます。

これを読んでいるみなさんも、家までの帰り道に一体どんな音が咲いているのか。感じながら街を歩いてみてはいかがでしょうか?

本記事の著者

鈴木 康太
鈴木 康太合同会社ガイダンス
演出補 / 脚本(PN:月並ハイジ)
俳優として、長年映像業界に関わってきた自身の経験を生かし、
演技ワークショップ、現場での演出補、脚本など、多岐にわたるポジションでGUIDANCE作品に携わる。
「誰かの人生に少しでもスパイスを与えられたら、、」
素敵だなーという想いで、日々の業務と向き合っています。